都々逸(どどいつ)名詩〽

天津の鳥居曳きが終わり、「木遣り唄」(きありうた)に聴き惚れています。



(酒を呑まなくても)詩に酔えるのが、うまい「「木遣り(きあり)」だ、と名言をいただきました。
うまい「「木遣り(きあり)」は、神輿を担ぐ原動力となりますからね!



天津限定ではなく、都々逸(どどいつ)名詩を調べてみました。


♪ あついあついと 言われた仲も 三月せぬ間に 秋が来る
♪ あの人の どこがいいかと 尋ねる人に どこが悪いと 問い返す
♪ 色が黒うて 惚れてがなけりゃ 山のカラスは 後家ばかり
♪ うつの亭主と こたつの柱 なくてならぬが あって邪魔
♪ 面白いときゃ お前とふたり 苦労するときゃ わしゃひとり
♪ 可哀相だよ ズボンのおなら 右と左に 泣きわかれ
♪ けんかしたとき この子をごらん 仲のよいとき 出来た子だ
♪ 恋に焦がれて 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす
♪ 白だ黒だと けんかはおよし 白という字も 墨で書く
♪ 土手の芝 人に踏まれて 一度は枯れる 露の情けで よみがえる
♪ 肉屋の夫婦に 双子が出来た これがほんとの ソ-セ-ジ
♪ ぬしと私は 玉子の仲よ わたしゃ白身で きみを抱く
♪ 薔薇も牡丹も 枯れればひとつ 花でありゃこそ 分け隔て
♪ 惚れた数から 振られた数を 引けば女房が 残るだけ
♪ 丸い玉子も 切りよで四角 ものも言いよで 角がたつ
♪ 昔馴染みと つまずく石は 憎いながらも あとを見る
♪ 山のあけびは 何見てひらく 下の松茸 見てひらく
♪ 楽は苦の種 苦は楽の種 二人してする 人の種
♪ わたしゃお前に 火事場のまとい 振られながらも 熱くなる
♪ 星の数ほど 男はあれど 月と見るのは ぬしばかり
・あの人のどこがいいかと尋ねる人に どこが悪いと問い返す

・雨の降るほど噂はあれど ただの一度も濡れはせぬ
・嫌なお方の親切よりも 好いたお方の無理が良い
・色はよけれど深山の紅葉 あきという字が気にかかる
・井戸の蛙が空うち眺め 四角なものだと議論する
・今さら苦労で痩せたと言えぬ 命までもと言った口
・うちの亭主とこたつの柱 なくてならぬがあって邪魔
・浮気うぐいす梅をばじらし わざととなりの桃に鳴く
・上を思えば限りがないと 下を見て咲く百合の花
・浮き名高砂むかしとなりて 今じゃ互いに共白髪
・お前死んでも寺へはやらぬ 焼いて粉にして酒で飲む
・遅い帰りをかれこれ言わぬ 女房の笑顔の気味悪さ
・おろすわさびと恋路の意見 きけばきくほど涙出る
・面白いときゃお前とふたり 苦労するときゃわしゃひとり
・おまはんの心ひとつでこの剃刀が 喉へ行くやら眉へやら
・岡惚れしたのは私が先よ 手出ししたのは主が先
・重くなるとも持つ手は二人 傘に降れ降れ夜の雪
・切れてくれなら切れてもやろう 逢わぬ昔にして返せ
・金の屏風に墨絵の牡丹 中に二人の狂い獅子
・義理や人情が守れるならば 恋は思案の外じゃない
・口でけなして心で褒めて 人目しのんで見る写真
・くじも当たらす出世もなくて 今日を生きてる運のよさ
・けんかしたときこの子をごらん 仲のよいとき出来た子だ
・こうしてこうすりゃこうなるものと 知りつつこうしてこうなった
・この雪によく来たものと互いに積もる 思いの深さを差してみる
・拒む気はない一言馬鹿と 肩へ廻した手を叱る
・察しておくれよ花ならつぼみ 咲かぬところに味がある
・寒さしのげぬあばら屋なれど 酔うて眠れば玉の床
・白だ黒だとけんかはおよし 白という字も墨で書く
・すねてかたよる布団のはずれ 惚れた方から機嫌とる
・高砂祝って誓った初夜が 婆と爺とになる門出
・たんと売れても売れない日でも 同じ機嫌の風車
・ちらりちらりと降る雪さえも 積もり積もりて深くなる
・積もる思いにいつしか門の 雪が隠した下駄の跡
・どうせ互いの身は錆び刀 切るに切られぬくされ縁
・ながい話をつづめていへば 光源氏が生きて死ぬ
・庭の松虫音(ね)をとめてさえ もしや来たかと胸さわぎ
・一人笑うて暮らそうよりも 二人涙で暮らしたい
・ひとりで差したるから傘なれば 片袖濡れよう筈がない
・惚れた数からふられた数を 引けば女房が残るだけ
・ほれた証拠はお前の癖が いつか私のくせになる
・枕出せとはつれない言葉 そばにある膝知りながら
・ままよままよと半年暮らす あとの半年寝て暮らす
・丸い玉子も切りよで四角 ものも言いようで角がたつ
・昔馴染みとつまずく石は 憎いながらもあとを見る
・わけりゃ二つの朝顔なれど 一つにからんで花が咲く
・九尺二間に過ぎたるものは 紅のついたる火吹き竹 (九尺二間=粗末な狭い住居)
・このまま死んでもいい極楽の 夢を埋める雨の音
・末はたもとを絞ると知らで 濡れてみたさの 春の雨
・土手の芝 人に踏まれて一度は枯れる 露の情けで よみがえる
・何をくよくよ川端柳 水の流れを見て暮らす
・長い着物を短く着ても 心で錦の綾を織る
・ぬしによう似たやや子を生んで 川という字に寝てみたい
・野辺の若草 摘み捨てられて 土に思いの根を残す
・薔薇も牡丹も枯れれば一つ 花でありゃこそ 分け隔て

1-10
・三千世界の鴉を殺し ぬしと朝寝がしてみたい
・鳴くが情かよ鳴かぬが情か蝉と蛍の根くらべ
・恋に焦がれて 鳴く蝉よりも 鳴かぬ蛍が 身を焦がす
・ついておいでよこの提灯に けして(消して)苦労(暗う)はさせぬから
・君は野に咲くあざみの花よ 見ればやさしや寄れば刺す
・君は吉野の千本桜 色香よけれどきが多い
・この酒を 止めちゃ嫌だよ酔わせておくれ まさか素面じゃ言いにくい
・諦めましたよどう諦めた 諦め切れぬと諦めた
・お前死んでも寺へはやらぬ 焼いて粉にして酒で飲む
・今はサシスセ昔はいろは すたらぬはずだよ色の道

11-20
・嘘も言えない ほんとも言えぬ おまえが好きとしか言えぬ
・あせる気持ちと待たない汽車と ちょっとずれてた安時計
・井戸の蛙が空うち眺め 四角なものだと議論する
・浮名立ちゃ それも困るが世間の人に 知らせないのも惜しい仲
・あとがつくほどつねっておくれ あとでのろけの種にする
・あついあついと言われた仲も 三月せぬ間に秋が来る
・あの人のどこがいいかと尋ねる人に どこが悪いと問い返す
・重い体を身にひきうけて 抜くに抜かれぬ腕枕
・面白いときゃお前とふたり 苦労するときゃわしゃひとり
・逢うて別れて 別れて逢うて(泣くも笑うもあとやさき) 末は野の風 秋の風 一期一会の 別れかな

21-30
・戀(こい)という字を分析すれば 糸し糸しと言う心
・ながい話をつづめていへば 光源氏が生きて死ぬ
・口でけなして心で褒めて 人目しのんで見る写真
・雪がつもれば思ひもつもる きみの足跡待つほどに
・察しておくれよ花ならつぼみ 咲かぬところに味がある
・不二の雪さえとけるというに 心ひとつがとけぬとは
・咲いた花なら散らねばならぬ 恨むまいぞえ小夜嵐
・立てば芍薬座れば牡丹 歩く姿は百合の花
・苦労する身は何いとわねど 苦労し甲斐のあるように
・拒む気はない一言馬鹿と 肩へ廻した手を叱る

31-40
・この雪によく来たものと互いに積もる 思いの深さを差してみる
・あいこばかりで 勝負がつかぬ そんなふたりで いましょうか
・丸い玉子も切りよで四角 ものも言いようで角がたつ
・ひとりで差したるから傘なれば 片袖濡れよう筈がない
・主とわたしは時計の針よ 合ったと思えばまた離れ
・雨の降るほど噂はあれど ただの一度も濡れはせぬ
・いやな座敷にいる夜の長さ なぜか今宵の短さは
・あんな女がどうしていいの おまえに似ているとこがいい
・逢うたその日の心になって 逢わぬその日も暮らしたい
・来なきゃ来ないでつく諦らめも なまじこの頃夢で来る

41-50
・お名は申さぬ 一座の中に 命あげたい方がいる
・千両万両の金には惚れぬ お前一人に わしゃ惚れた
・浮名ばかりで奇麗でいたを 崩した今夜の酒は罪
・切れてくれなら切れてもやろう 逢わぬ昔にして返せ
・切れりゃ他人に違いはないがひかせたくないはやり風邪
・お前に見せよと結いたる髪を 夜中に乱すも またお前
・顔見りゃ苦労を忘れるような 人がありゃこそ苦労する
・こうしてこうすりゃこうなるものと 知りつつこうしてこうなった
・小唄どどいつなんでもできて お約束だけ出来ぬ人
・桜咲く桜は 三日見ぬ間に散っちまう 恋は思案の内が花

51-60
・それでどうなる そんなにしても そんなときには そんなもの
・これほど惚れたる素振りをするに あんな悟りの悪い人
・あの方恋しや この方愛し 恋と愛とはちがうもの
・口に謡うて 声にて聴かせ 心動かす 歌が歌
・思い出すよじゃ惚れよがうすい 思い出さずに忘れずに
・たったひとこと言わせておくれ あとでぶつともころすとも
・惚れて通えば 千里も一里 逢えずに帰れば また千里
・逢うた夢みて笑うてさめる あたり見まわし涙ぐむ
・おまえの心と氷室の雪は いつか世に出てとけるだろ
・泣いた拍子に覚めたが悔しい 夢と知ったら泣かぬのに

61-70
・出会いがしらに頭と頭 ア痛かったと目に涙
・ちらりちらりと降る雪さえも 積もり積もりて深くなる
・丁と張らんせ もし半出たら わしを売らんせ 吉原へ
・玉子酒した報いか今朝は はやく別れの鶏が鳴く
・表向きでは切れたと言えど 蔭でつながる蓮の糸
・月に村雲 花には嵐 思うお方は女房持ち
・逢えば笑うて 別れにゃ泣いて うわさ聞いては 腹立てる
・咲いた桜になぜ駒繋ぐ 駒が勇めば花が散る
・ぬしと私は玉子の仲よ わたしゃ白身で きみを抱く
・軒に吊られた わしゃ風鈴よ なるも鳴らぬも 風次第

71―80
・白だ黒だとけんかはおよし 白という字も墨で書く
・赤い顔してお酒を飲んで 今朝の勘定で青くなる
・上を思えば限りがないと 下を見て咲く百合の花
・色はよけれど深山の紅葉 あきという字が気にかかる
・浮気うぐいす梅をばじらし わざととなりの桃に鳴く
・便りあるかと聞かれる度に 別れましたと言うつらさ
・折々亭主がお世話になると 遠火で焦がさぬ焼き上手
・重くなるとも持つ手は二人 傘に降れ降れ夜の雪
・岡惚れしたのは私が先よ 手出ししたのは主が先
・金の屏風に墨絵の牡丹 中に二人の狂い獅子

81-90
・帰しともないお方は帰り 散らしともない花は散る
・およそ世間にせつないものは 惚れた三字に 義理の二字
・義理も人情ももうこの頃は 捨てて逢いたい欲ばかり
・義理や人情が守れるならば 恋は思案の外じゃない
・たった一度の注射が効いて こうも逢いたくなるものか
・おろすわさびと恋路の意見 きけばきくほど涙出る
・積もる思いにいつしか門の 雪が隠した下駄の跡
・つねりゃ紫喰いつきゃ紅よ 色で固めたこの体
・どうせ互いの身は錆び刀 切るに切られぬくされ縁
・春のひと日をつい飲みたおれ 花とふたり寝して戻る

91-100
・花は咲いても身は山吹よ ほんに実になる人がない
・一人笑うて暮らそうよりも 二人涙で暮らしたい
・ほれた証拠はお前の癖が いつか私のくせになる
・惚れさせ上手なあなたのくせに あきらめさせるの下手な方
・枕出せとはつれない言葉 そばにある膝知りながら
・もしもこのままこがれて死ねば こわくないよに化けて出る
・昨夜(ゆうべ)玉子をつぶした報い きみをかえせと鶏がなく
・横に寝かせて枕をさせて 指で楽しむ琴の糸
・よその夢見る浮気な主に 貸してくやしい膝まくら
・わけりゃ二つの朝顔なれど 一つにからんで花が咲く

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